事態の概要
台風Tino(国際名:Kalmaegi)がセブ島北部に壊滅的な被害をもたらし、州全体が災害事態宣言下にある最中、セブ州第5区の複数の市長と州議会議員がヨーロッパへの個人的な休暇旅行に出発していたことが判明し、激しい批判を浴びています。
海外旅行に出た政府高官
11月初旬に海外渡航許可(FTA)を申請・承認されて出発した8名の地方政府高官:
州議会議員(Andrei “Red” Duterte)をはじめ・・
セブ・カモテス諸島
・ピラール市長(Manuel Santiago)
・トゥデラ市長(Greman Solante)
・ポロ市長(Edgar G. Rama)
・サンフランシスコ市長(Alfredo Arquillano Jr.)
セブ島
・カトモン市長(Avis Ginoo-Monleon)
・コンポステラ市長(Felijur Quiño)
・リロアン市長(Aljew Fernando Frasco)
特に第5区(高官たちが代表する地域)は最も被害が大きく・・
コンポステラ:26名死亡
リロアン:39名死亡
これら亡くなられた方々をはじめ被災者たちに、
どの面を下げて市長たちは向き合うのだろうか!?
問題点
1. 法的問題
内務地方自治省(DILG)の通達により、緊急事態や危機的状況下では、すべての海外渡航(公務・私用を問わず)は内務地方自治大臣の承認が必要とされています。しかし、これらの高官は州知事の承認のみで渡航しており、この規定に違反している可能性があります。
2. タイミングの問題
- 渡航許可は11月初旬に申請・承認された
- マグニチュード6.9の地震が発生
- 11月4日に台風Tinoが直撃
- その後、州が災害事態宣言を発令
セブ州知事は「渡航許可は災害発生前に承認されたもの」と説明していますが、災害発生後も旅行を中止せずに出発したことが問題視されています。
申請する方も、承認する方も共に狂っている・・
法的問題の以前に、倫理的問題だろう!!
被害の深刻さ
セブ州の被災状況:
- 死者125名以上(州全体)
- 行方不明者多数
- 被災家族93,347世帯(約28万人)
- 避難所2,005箇所が開設
- 住宅の全壊97棟、一部損壊2,349棟
11月7日(金)の時点で少なくとも188人の命を奪った台風ティノが残した荒廃に国が動揺し続ける中、民間防衛局(OCD)は、今週末に大雨と強風をもたらすと予想される別の強力な嵐、潜在的な超大型台風「ウワン」の影響に備えることに焦点を移し始めています・・
公的反応
セブ州知事のコメント: 「これは避けられたことだったと思います。出張は彼らの特権ではありますが、特に危機的状況では住民に対して説明責任があります」
住民の反応: SNS上では、救援・救助活動が最も必要な時期に地域のリーダーが不在であることに対して失望と怒りの声が上がっている・・
自然災害=天災ではなく人災のフィリピン
セブ島だけではなくフィリピン全土で問題が表面化した治水対策の汚職!マルコス大統領も自ら政府の汚職を認めて、厳格な対応をとると宣言はしているが、国民の期待に応えられるレベルの追及にはまだまだ至っていない・・
マルコス氏はセブ島の大規模な洪水は治水プロジェクトのせいだと考える・・
台風の度に水害に苦しむ国民たちは、忘れたくても忘れられない怒りが、デモの拡大につながる恐れを招いている!次の台風26号もフィリピン全土を覆うほどの雨雲が確認されており、各地で被害が出ることはもう目に見えている・・
まとめ
上記の通りマルコス大統領が汚職を認めた
8月以降は政府に対する国民の目が厳しい中、
台風を避けヨーロッパ旅行へ行く市長たち・・
国民は怒りを通り越して失望しているが、
被災者たちは失望では済まず怒りが頂点に
達する日が刻一刻と近づいている気がする・・
教訓:天災も人災も国家最大の危機フィリピン
現場からは以上です!
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