フィリピンの警察当局は2025年第3四半期において、サイバー犯罪対策で顕著な成果を上げました。複数の重要な逮捕と詐欺事件の摘発が報告されています。
1. 410人のサイバー犯罪者を逮捕
フィリピン国家警察(PNP)のサイバー犯罪対策グループ(ACG)は、2025年7月から9月の第3四半期に410人のサイバー犯罪容疑者を逮捕しました!
逮捕の内訳:
- おとり捜査による逮捕:311人
- 逮捕状による指名手配者:97人
- 未成年者の救出:26人
- 有罪判決獲得:58件
ACGのバーナード・ヤン准将によると、同期間に338件のサイバー犯罪関連の逮捕状を執行し、387件の訴訟提起と240件の起訴手続きを実施しました。また、426件のデジタル・フォレンジック検査も実施されています・・
2. SMSフィッシング詐欺で2人を追加逮捕
10月20日、マカティ市とマンダルヨン市でSMSフィッシング詐欺に関与した2人の容疑者が逮捕されました・・
手口の詳細:
- 使用機器:国際移動体加入者識別番号(IMSI)キャッチャー装置を車両に搭載!
- 活動エリア:マカティ、ボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)、モール・オブ・アジア(MOA)などの主要都市を車で移動・・
- 詐欺内容:特定の通信会社からの報酬を受け取れるという虚偽のSMSメッセージを送信
押収されたIMSIキャッチャーは、国家電気通信委員会(NTC)に引き渡され、容疑者がこれらの機器を所持・運用する権限がないことを確認する技術検査と証明書の発行が行われています・・
ヤン准将は「SMSフィッシング詐欺の背後にいるこれらの容疑者の逮捕は、個人情報や金融情報を盗むために通信ネットワークを悪用する犯罪者を阻止する我々の強い決意を反映している」とコメント
3. 詐欺電話が78%急増
2025年第3四半期に、フィリピンでの詐欺電話が前期比78.44%増加し、深刻な問題!!
統計データ:
- 第3四半期:62,390件の詐欺電話
- 第2四半期:34,964件
- 増加率:78.44%
一方、SMS詐欺は42.17%減少し、第3四半期に37,609件(第2四半期は65,035件)
詐欺の手口: 詐欺師たちはSMS詐欺からより巧妙な電話詐欺へとシフト・・
特に以下の手法が目立ちます:
- 金融機関が利用する第三者マーケティング代理店を装った手口
- 報酬プログラムやクレジットカード限度額の引き上げなどの提案
- AI(人工知能)を活用した詐欺電話の増加
Gogolook Philippines(Whoscallの開発元)のメル・ミグリーニョ氏は「フィリピン人は報酬やローンの利用を非常に好むため、それが詐欺師たちの主なターゲットになっている」と指摘!!
また、年末のホリデーシーズンに向けて、詐欺電話がさらに急増することが予想されています。
4. 車両搭載のハイテク詐欺機器で2人逮捕
車両に設置されたハイテク詐欺機器を使用していた2人の容疑者が逮捕されました。これは上記のSMSフィッシング詐欺事件と関連しており、IMSIキャッチャー装置を車両に搭載し、移動しながら広範囲にわたって詐欺メッセージを送信していました・・
容疑内容:
- 殺人罪(2件)
- 殺人未遂罪
- 逮捕への抵抗
- 合法的命令への不服従
容疑者たちは複数の重罪に直面しています。
対策と今後の課題
SIM登録法の改正要請: 詐欺対策団体Scam Watch Pilipinasの共同創設者ジョセル・デ・グスマン氏は、SIM登録法の改正を求めています。現行法では個人が登録できるSIMカードの数に制限がなく、法執行機関が摘発した事例では、1人で600枚、別の事例では2,000枚のSIMカードが登録されていたケースも・・
報告窓口: 詐欺被害に遭った場合は、以下の窓口に連絡できます。
- ホットライン1326:24時間対応の機関間対応センター
- eGovアプリ:疑わしいリンクの報告と調査依頼が可能
フィリピン当局は、サイバー犯罪法の更新(2012年以降改正されていない)やICT専門職員のための待遇改善を推進しており、デジタル犯罪との戦いを強化しています。
まとめ
確かに以前よりSMS(TEXT)による、詐欺メッセージは減ったように感じるが、私も先日銀行からという不審な電話があり、絶対に個人情報を伝えないでくださいね!日本もサイバー攻撃され、ランサムウェアに感染し、システム障害を起こすという事例が、連日報道されていますが・・
個人の方もフェイスブックFBや、
LINEの乗っ取り等にも気を付け、
もちろん引き続き特殊詐欺にも警戒・・
教訓:身体も機器も、感染にご注意~
現場からは以上です!
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