フィリピンの主要観光地であるセブ島とマクタン島のホテル業界が深刻な困難に直面していることが、最新の業界報告書により明らかになりました・・
深刻な低稼働率の実態
リーチウ・プロパティ・コンサルタント(LPC)の調査によると、セブ・マクタン地域のホテル平均稼働率は55%に留まっており、これは持続可能とされる68-72%の閾値を大幅に下回っています。この数値は以下と比較しても深刻な状況を示している!
- バンコク: 78-79%
- マニラ首都圏: 65%
- フィリピン全国平均: 60%
平均客室単価は5,800ペソながら、RevPAR(客室当たり売上高)は3,200ペソまで落ち込んでいる・・
供給過多による市場圧迫
最も懸念される要因は、今後2年間で4,000室を超える新規ホテル客室が市場に投入される予定!
- マクタン島: 2,400室の追加
- セブ市: 1,700室の追加
- 全体: 14-15の新規プロパティ
LPCのアルフレッド・レイ氏は「供給が需要を上回るペースで増加している。開発業者は明確な需要要因を定義してから建設すべき」と警告・・
国際観光客の回復の遅れ
主要市場の深刻な落ち込み
- 中国: パンデミック前から約80%減少
- 韓国: 2025年前半で19%減少(フィリピン最大の観光客源)
- 全体: 2024年の外国人観光客600万人(パンデミック前は820万人)
明るい兆候
- 米国、英国、オーストラリア、カナダ、日本からの長距離市場は二桁成長
- 韓国人観光客の平均消費額: 1日約18,000ペソと高水準を維持
セブの戦略的優位性
困難な状況にありながら、セブには重要な競争優位性があり・・
マクタン国際空港がフィリピン最強の乗り継ぎハブとして機能しており、マニラのニノイ・アキノ国際空港が満杯状態のため、オーストラリア、ヨーロッパ、北米からの新規長距離便が増加している!
レイ氏は「今後4-5年間、セブは国内最強の乗り継ぎ地点となり、これが宿泊需要増加につながるはず」と期待を示しています。
業界への提言と対策
専門家は以下の対策を推奨しています:
- 開発業者への提言:
- 明確な需要要因の定義
- オフィスハブ、小売センター、コンベンション会場への近接性の考慮
- 慎重な拡張計画
- ホテル運営者への提言:
- 需要要因と顧客市場の戦略的見直し
- 国内旅行者との関係深化
- AI主導のパーソナライゼーション導入
- 政府・業界全体:
- 10兆ペソ規模のインフラプロジェクト推進
- 新しいビザ政策の実施
- 航空接続性の拡大
今後の見通し
業界関係者は、国内GDP成長率5-6%に伴う国内旅行者の増加、そして長距離市場からの高消費旅行者に期待を寄せているが、市場安定化には3-4年を要すると予測されている・・
この危機は、セブ・マクタン地域だけでなく、フィリピン観光業界全体が直面する構造的課題を浮き彫りにしており、持続可能な成長に向けた戦略的対応が急務となっている!
教訓:何はともあれ直行便を増やして
ホテル過剰供給なら価格を下げて~
現場からは以上です!
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